letters-1 騒音書簡1-34 2024年12月31日 歴史のアヴァンギャルドたる君へ 君の音楽ライフを思い浮かべてしまったよ。音楽ライフはライフそのものなのかどうか微妙だが、まあ、言うところの君の音楽ライフは普通じゃないね。君はいろんな音楽を知ってい … “騒音書簡1-34” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-33 2024年11月28日 UnitPの首魁にして自らの「百二十日」を綴り続ける作家、鈴木創士へ、 このところのmy music lifeはますます混沌の度合いを増している。灰野敬二と森田潤の共作ときみたちのライブ盤を堪能す … “騒音書簡1-33” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-32 2024年10月31日 市っちゃん 君は君自身と対比して僕を「作家」だと言うが、じつは何も書かない(本を一冊も出さない)、何も書けない詩人や作家、つまりそれでも書き続けている「無名の」作家が(なぜなのかは永遠の謎だ)、あ … “騒音書簡1-32” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-31 2024年9月28日 鈴木くん、 ライブとアルバムは違う。前々葉を書いているとき、きみはそう答えるだろうなと思っていた。答えの説明については特段予想していなかったが。そしてぼくは言わば先回りして、それへの返答として前葉を … “騒音書簡1-31” の続きを読む
letters-1 まとめ220328 2022年3月28日 鈴木創士 殿 創士に公開で手紙を書け、と佐藤薫から。あいつはもう最初の手紙を書いているらしい。おれはまだそれを読んでおらず、まさに今、おれからの最初の手紙を書きはじめている。レーベルのサイトを介した … “まとめ220328” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-30 2024年8月29日 市田さま 「音楽とジェンダー」という「主題」にはまったく興味がないし、僕は女性だからといってべつにリスペクトするわけではないが、歌手の場合は女性と男性はまったく違って聞こえる。最近は男性歌手を聞く気 … “騒音書簡1-30” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-29 2024年7月31日 スズキくん、 はて。カーラ・ブレイが僕のアイドルだったことはないな。アイドル視することは彼女と彼女の音楽に対し失礼な気がする。彼女が女であることは彼女の音の感性に関係していたのかもしれないが、僕には … “騒音書簡1-29” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-28 2024年6月30日 一夜ん 君のカーラ・ブレイ! 少し意外だった。僕は高校生の頃にジャズ喫茶で聞いて以来熱心に聴いたことがないので、彼女の音楽をよくわかっていないだけかもしれないが、何しろ君の「経験」なのだから興味深く … “騒音書簡1-28” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-27 2024年5月29日 おい、鈴木! 「おい、小池!」というフレーズを反響させつつ、音楽は「経験」だと言うきみに倣い、俺も自分の「経験」について語ってみる。この1ヶ月久々にカーラ・ブレイを、それも今回は初期から死ぬまでのほ … “騒音書簡1-27” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-26 2024年4月30日 良彦さま 前葉で君の言う、“プルーストの言う「同じだが、違う」の正反対のこと”、つまり、はしょって言えば、「違うけど、同じ」なのだから、『レクイエム』全体はただ「一曲」だった可能性があるということ。 … “騒音書簡1-26” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-25 2024年3月30日 森田くん、ついでに創士くんにも、、 ブハハ、思わず吹いてしまったよ。送られてきた森田版『レクイエム』のジャケ写を見たときには。前回書いてしまったことの残響-残像なのか、『昭和歌謡大全』? はたまた『 … “騒音書簡1-25” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-24 2024年2月29日 市田君 プルーストの「同じだが、違う」を見つけ出す絶妙さは、ほとんど無意志的であることを「装う」ように、突発的、あるいは、言ってみれば即興的(こちらは無意志的だ)にやって来るところにあるように思われ … “騒音書簡1-24” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-23 2024年1月31日 創士くん、 観客として言わせてもらえば、演奏されているときにこそ、音楽は言語と見分けがたくなる、と思っている。客席からは、舞台上の君(たち)は自分(たち)と「語りあっている」ように見える。あるいはそ … “騒音書簡1-23” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-22 2023年12月+28日 Mon camarade Yoshi, リスナーは怖い存在だけど、正直に言えば、敵に見えることがある。リスナーを憎んでいるわけではないよ。それならリスナー、観客とは、そもそも仮想敵なのか? だが … “騒音書簡1-22” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-21 2023年11月29日 創士くん、 そう、リスナーは怖いよ。誉めるから。ライブ終わりに「最高!」なんて声をかけるのはまさに誉め殺しではあるまいか、とよく思う。そのときリスナーは自分がいかにお高くとまっているのか忘れている … “騒音書簡1-21” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-20 2023年10月29日 市田良彦さま バンド(EP-4 unitP)の「作品」がバンドそのものでしかないというのは、確かにそのとおりで、それがバンドの強みであり、「ハーモニー」であり、その「破綻」であり、スリルであると僕 … “騒音書簡1-20” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-19 2023年9月30日 創士くん、 森田潤と君の競作、 《Vita Nova》を聴きながらこれを書きはじめている。率直に言うが、これは「作品」として、EP-4 unitPのライブよりよほど面白いではないか。二つを比べること … “騒音書簡1-19” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-18 2023年8月31日 Mon cher ami, 君が言うように、「作品」とはゼロから出発してすべてをつくることであれば、「狂気=作品の不在」とはゼロから出発して「全て」をつくれないということになる。ところで、フーコーが … “騒音書簡1-18” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-17 2023年7月29日 Cher Sô-si, 「言葉」は「作品の不在」と同時的なのだろうか、と君は書いた。少し腑分けが必要かと思う。まず「作品の不在」について。この表現を有名にしたのはフーコーの「狂気、作品の不在」という … “騒音書簡1-17” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-16 2023年6月28日 良彦さま、 我々の聴覚体系に入り込んだ「隠された歌」はまだ言語ではないかもしれない。この歌は僕にとって「言葉」を伴っているのか、あるいは「言葉」そのものであるのかどうかいまだ確信がもてないと僕は言っ … “騒音書簡1-16” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1−15 2023年5月26日 So-siくん、 ひょっとして君は、言語がなくても音楽はある、と考えているのだろうか。「音楽を聞いたことがない状態を想像できない」とはそういうこと?「我々の聴覚の体系」に入り込んだ「隠された歌」は言 … “騒音書簡1−15” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1−14 2023年4月30日 学兄どの、 前回の君の手紙を理解できているかどうか、はなはだ心もとないが、思いついたことを書いてみる。 君が最後に引用したドルフィーの発言、「音楽はいったん終われば空中に去ってしまう。二度とそれを捕 … “騒音書簡1−14” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-13 2023年3月28日 創士兄、 「ボードレールの世界」はあるが「マラルメの世界」はない、か。その通りだと思う。しかし自分の理解がちょっと常識的文化史にもたれすぎているかも、と危惧するから、擦り合わせのためにその理解を疑問 … “騒音書簡1-13” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-12 2023年2月28日 市田君 「勝手に死ぬことは許されない」かよ。勝手に死ぬのは難しい。勝手気ままな性癖は一生をふいにしたかもしれないな。 ところで、君があとがきを書いた岡崎次郎『マルクスに凭れて六十年』(航思社)を読み … “騒音書簡1-12” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-11 2023年1月30日 創士へ、 勝手に死ぬことは許されない、と心得よ。一旦共演をはじめてしまったからには、それが音楽であろうと手紙の応酬であろうと。自然死であろうが勝手な離脱は「はじめる」という黙契に反する。どう終えてよ … “騒音書簡1-11” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-10 2022年12月31日 市田お兄さん 終わりはなかなか来ないようだ。サド侯爵の言い方を借りれば、共和主義者たらんとせば、終わりまであと一歩だ。今日は大晦日だし、世界の終わりが元旦の時報とともにやって来るならすっきりするだ … “騒音書簡1-10” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-9 2022年11月29日 Sô-siくん、 「ラリーズのコンサートをやって西部講堂を燃やす」。あの放言は俺としてはものごとの「終わり」という問題に関わっていた。この「騒音書簡」の最初のほうで書き、ある意味ずっとそのフィード … “騒音書簡1-9” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-8 2022年10月30日 Mon cher ami, 友人同士の手紙のやりとりというのは、そもそも変な感じがするし、恣意的にやればやるほど、やりにくいところがあるのもわかってきた。まあ、嫌いな奴との往復書簡というのも考えに … “騒音書簡1-8” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-7 2022年9月29日 Cher Sô-si, 裸のラリーズなぁ。水谷さんが亡くなり色々と再発されているし、なにか書いておくべきタイミングなんだろうと思う。しかし、これは直接言ったかと思うが、水谷孝と裸のラリーズについて今 … “騒音書簡1-7” の続きを読む
letters-1 騒音書簡1-06 2022年8月29日 良彦さま 前回の手紙の君の意見に賛成だ。この前のEP-4 unitP+佐藤薫+山本精一の大阪ライブだが、佐藤薫には、シンセは横に置いて、ど真ん中のスタンドマイクの前に立っていてもらいたかった。昔のよ … “騒音書簡1-06” の続きを読む